92年の歴史を刻む
第89回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間)への出場を目指す地方大会の日程が決まった。16日から始まる沖縄大会を皮切りに、日本列島に球児の心意気がほとばしる。
夏の大会が産声を上げたのは1915年(大正4年)で、92年前のことになる。まだ野球そのものが普及していなかったため大衆へのPRが必要で、主催新聞社は「…野球とは18人の人々が9人ずつ敵と味方に別れ、球(ボール)や打棒(バット)などという道具を使って互いに攻め合う遊戯である」と説明しているのも面白い。
▽斎藤ブームに続くか
太平洋戦争での大会中断。終戦の翌年には745校が参加して若人の祭典がよみがえった。それ以降は平和のありがたさを身をもって知り、野球に熱中できる少年たちの活躍が全国のファンを沸かせてきた。
昨年の第88回大会は駒大苫小牧の3連覇を阻んだ早実の優勝で盛り上がった。特に斎藤投手の冷静なプレートさばき、ハンカチで汗をぬぐうポーズまでも好感度として受け止められた。高校野球は健在なり、を印象づけた斎藤ブームが今夏も引き継がれるか。
この大会は春と異なり、勝ち続けないと前進できない。故牧野直隆・高野連会長が「地方大会はもう一つの甲子園」と力説したのも、1勝の尊さを伝えるものだった。頂点に立つチームだけが負けを知らず、他のどの高校も2度負けることはない。厳しい勝負だけに、夏は格別の思いが募る。
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